胃腸の不調
当院では胃カメラ、大腸カメラは実施していません。検査が必要となった場合は、連携病院へ紹介いたします。
便秘
便秘は子供から成人、お年寄りまでどの年代の方でも悩みの多い問題です。便秘のお薬にもいろいろあり、症状やこれまでの病歴、おなかの診察所見から適切なお薬を選択することが必要です。最近は、便秘の新薬も次々に発売されており、これまでの下剤で満足できなかった方でも改善できる可能性があります。また、便秘の原因となる病気が隠れていないかの検査が必要になることもあります。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群とは、大腸や消化管全体が慢性的に機能異常を起こしながらも、炎症や潰瘍などの器質的な病変が見られない状態を言います。
主に不安・緊張などのストレスが原因と言われますが、疲労、暴飲暴食、アルコールの過剰摂取、不規則な生活習慣などでも発症します。下痢や便秘、腹痛、下腹部の張りといった腹部症状がみられるほか、不安や抑うつなどの精神症状を伴うこともあります。
なお、過敏性腸症候群の症状は大きく分けて、4つのタイプ(便秘型、下痢型、混合型、分類不能型)に分類されます。症状が重くなると頻繁にトイレに駆け込みたくなり、外出を控えるなどQOL(生活の質)を低下させてしまうおそれもあります。
治療では、消化器症状を薬物療法で抑えるほか、ストレスを緩和するための生活習慣の改善などを行います。
逆流性食道炎
食道に胃液や胃内で消化途中の食物が逆流することで炎症を起こしてしまい、びらん(粘膜のただれ)や潰瘍を生じた状態を逆流性食道炎と言います。胸やけをはじめ、酸っぱい液体が口まで上がる、胸が締め付けられるような痛み、咳などの症状がみられます。
主な原因としては、胃から食道への逆流を防ぐ仕組みがうまく働かなくなっていることや、胃酸の分泌が増え過ぎるなどして、胃の内容物が食道に逆流して長く留まるといったことが考えられます。
胃潰瘍
胃粘膜のコーティングが何らかの原因で壊れ、胃液によって胃の粘膜が傷つけられ、えぐられたような状態になるのが胃潰瘍です。みぞおちの痛みを伴いますが、食中・食後に痛みがよく現れます。多くの場合は薬物療法で痛みなどは治りますが、胃カメラによる診断・治療が必要と判断される場合は他院へ紹介いたします。
胃腸炎
胃腸炎には、急に胃腸に炎症が起こることで、吐き気や下痢、腹痛などに突然見舞われる急性胃腸炎という病気があります。このような症状が起きる場合、多くはウイルス感染や細菌感染による感染性胃腸炎が疑われます。
感染性胃腸炎は、ウイルスや細菌などが感染して発症する胃腸炎です。主に下痢、嘔吐、悪心、腹痛、発熱などの症状を引き起こします。なおウイルスを原因とする感染性胃腸炎には特別な治療法はありません。そのため症状を軽減する対症療法が行われます。細菌が原因の場合は、抗菌薬が有効です。